まぜられてゆく、わたしたちは、そして、
「生理が終わらないからまだ血が出るよ」って
それでもなかなか会えないもんだからね、
真夜中にタクシー飛ばして
仕事で疲れたきみのもとへ
運転手さんに愚痴りながらね、
あくびしながら窓の外を見たら 星屑が降ってた
たぶん、きっと、きみのぜんぶをすきなんだろうけれど
よく、まだ、わからないなあ。
そんなことは、きっとどうでもよくって。
きみに あいにゆければ よい
翌朝めざめても きみはなかなか起きなくってね、
シーツを見ると 精液と血で染みができていて
なんだかうまく混ざり合っていた 水彩画みたいに。
いのちをつくっているんだ わたしたちは
いのちをたのしんでいるんだ わたしたちは
そういうふうに いとおしくおもった
だけどね、普段から恋い焦がれているわけではないのだ
いま、これが、くらしの一部だということが 少しうれしいだけでね、
(またきっと夜空を見てため息をつくんだろうけれど。その深さに。溺れそうになるからしっかりつかまっている。濁流に濁流に濁流に、うずを巻いて混ぜられてゆくその中に溺れきらないように、息がちゃんと吸えるように、穏やかに暮らせるように。)