片隅でうたい続ける、わたしたちは。

詩人の秋野りょうと、写真家千川うた(仮)の女性二人のユニットで綴る、詩のブログです。

2014-11-01から1ヶ月間の記事一覧

やはりわたしは、

「やはりわたしは、 あなたが好きだ。」 必要な言葉はただ、それだけなのだった。 失恋したっていいさ、 なんだって人生の糧にはなるだろう。 人生はぐるぐると変わってゆくからね。 それでも今生きている歓びがあって それを与えてくれていることも とても …

ねむりにつくまえにね、

いつもいつもふとんにもぐりこんでもねむれなくてね、しごとのことをかんがえたりいろいろインターネットをみたりしてめも あたまも ぎらぎらしてからだは ふらふらなのにね、そうして ねむれないうちにねゲームをしたりしてそのうちにまたうかんでメモして…

生きること、拍動

心臓は24時間、意識せずともビートを刻んでいて、 ICUでは今夜もいくつものグラフが動きブザーがいつも鳴っている。 死にそうな老人はナースコールのボタンも押せずに、 白衣を着た看護師たちが夜中じゅう飛び回っている。 鼓動 重低音 履き潰すドクターマー…

睡眠障害

ねむさ(まるで病的な)、まどろみ。 瞼は重く 体はだらりとしていて 夢の中で、古びた校舎の中を歩いていた さまざまな手作りの座布団が披露されて 中の具が小豆であるとか何であるとか (具は月によって変わるそうであった) 睡眠をうまくやらなければ う…

女に光を与えてください。

「女は花だ」と世間は喩えるが グロテスクな棘を 虐げられた歴史を 強いられる労働を 堂々と行われるセクハラを 打ち明けられない悩みを 美しくあるために払う対価を 時間を 手間を 努力を 結婚と出産への焦りを 「ブス」とレッテルを貼られる哀しさを 毎月…

世界に、光があればよい

ゆらり ゆらり。 揺れる 波の音を 眠れない夜に iPhoneにイヤフォンを付けて 聴くのだ 人生は揺れて! ぼくの心は揺れて! 日本は揺れて! 原発は揺れて! ゆら ゆら。 と、 くらげのように 水族館のイルミネーションに照らされて ぷかりぷかりと 水面まで上…

私の生活、愛すべきこと

道化なのだ、すなわち。 私の人生とは 生活とは 表現とは 空虚で 全世界に公開する自慰で くだらない。くだらない。くだらない。 自慰を見る人がいるならばね。 意地でもぼくがそれを魅せ続けることができる、ならばね。 ストリップ劇場の女優は優美に踊って…

わかち合うとは何か

スヌーピーのアプリを開いたら、誰かよくわからないけれど気楽で哲学的そうな女の子のキャラクターが「喜びは誰かとシェアしてこそ大きくなるのよ」と言っていた。そういえば小沢健二も「喜びを他の誰かとわかち合う!」と明るく楽しく歌っていた、そんな90…

何もできないのだった

人と会うことがおっくうで できれば誰とも会わずに過ごしたいのだが そもそも私は本質的に人間自体が好きなのだろうか と不安になった。 不安にならなくてもよい、 本質的にやはり好きではないのだと思う 特に、醜い感情に触れながら生きるのは、疲弊する く…

いなくなることは何も恐怖ではない

いなくなることは何も恐怖ではないなぜなら私は本質的に、完全に孤独だからしかしながら孤独はそう悪くないと思う少なくとも、人に馬鹿にされるようなことではないいなくなることはそう恐怖ではないけれどもそうならないように自らをこの世界にがんじょうな…

猿とぼくと餌

遊園地で、ぼくではとうていできないような芸当をしていたおさるさんがいたので、すごいなあとカメラを向けた。周りの人たちもおさるさんのかわいらしさに圧倒されて集まってきた。一袋百円の餌を与えると、もっと長く芸当をしてくれるというので、ぼくは何…

ほんとうははやく

ほんとうははやく、らくになりたいと そちらがわにいって、きみとはなしでもしたいんだと しかし、いまのぼくにはやるべきことができた そのさきには、おおくの、かだいがまっている そうはいっても、あめがふったり、すこしさむくなったり、 きあつがさがっ…