不眠症短歌8
三十を過ぎて齢を重ねた日、死にたいと思う。母よ赦して。
死ななくて死ねなくてまた死ななくて。ようやく生きて踏み出せている。
女などにならねばよかった私など。子宮が憎い子宮をとりたい
この酷くデモクラシーの通じない東京に暮らす。光見えない。
「メンヘラは迷惑かけずに病んでろ」と社会は言うので僕は詩で病む
決めたんだ、戦ってくと、決めたんだ。だから迷わず進むしかない。
こんなにも駄目な詩を見て母は多分泣くだろう。でも、まあ生きてるし。
母も父もみどりの中の地に埋まる。僕もさいごはそこにゆくのだ
あの記者がガザでつぶやく現実が胸を突き刺し涙こぼれる
安直な甘さに虫酸が走るので、それで食うのが許せないのだ
考えろ。いつでも深く、先を見て考えてこそ道が拓ける。
このキャラでもうしばらくは生きるしかないな、それでも味方はできる。
誠実であれ、と自分に誓うのだ。人の気持ちを裏切らぬよう。
だからこそ今死ぬわけにはいかなくて、とりあえずまだ生きるだろうな。
(誕生日の朝だったので)