片隅でうたい続ける、わたしたちは。

詩人の秋野りょうと、写真家千川うた(仮)の女性二人のユニットで綴る、詩のブログです。

何もできないのだった

人と会うことがおっくうで

できれば誰とも会わずに過ごしたいのだが

そもそも私は本質的に人間自体が好きなのだろうか

と不安になった。

 

不安にならなくてもよい、

本質的にやはり好きではないのだと思う

特に、醜い感情に触れながら生きるのは、疲弊する

くだらない何もかもくだらないという思いが充満している

空虚だ

 

催したパーティーで気持ちがふさぎ込んで部屋に閉じこもって、

妻にすべてを任せていたシューマンの、夜の温度についてふと考える

和声は歪みはじめて、私の中で大きな音を立てて軋む。

美しいメロディーもキャッチーなメロディーも、今は要らないのだった

 

ただ無力感が広がっていて、それならば、

創作に没頭するしかないのではないか

それにしても、私には、何もできない、何も。