何もできないのだった
人と会うことがおっくうで
できれば誰とも会わずに過ごしたいのだが
そもそも私は本質的に人間自体が好きなのだろうか
と不安になった。
不安にならなくてもよい、
本質的にやはり好きではないのだと思う
特に、醜い感情に触れながら生きるのは、疲弊する
くだらない何もかもくだらないという思いが充満している
空虚だ
催したパーティーで気持ちがふさぎ込んで部屋に閉じこもって、
妻にすべてを任せていたシューマンの、夜の温度についてふと考える
和声は歪みはじめて、私の中で大きな音を立てて軋む。
美しいメロディーもキャッチーなメロディーも、今は要らないのだった
ただ無力感が広がっていて、それならば、
創作に没頭するしかないのではないか
それにしても、私には、何もできない、何も。