きみはどうしていますか
きみはどうしていますか。
じしんのまえにむこうへわたっていったきみは。
いま、どうしていますか。
メールもでんわもつながらないから
ぼくはきみにあてて書きつづけるしかない。
ぼくは思うのです、
きみがこのせかいを見なくてよかったのではないかと
思ってしまうことがあるのです。
どんなにひどいせかいでも
きみがいてくれることで
そこには光があったでしょう。
あの夜あそんだミラーボールみたいに。
ぐるぐると、ぐるぐると。
きみのまわりに。
きみよりまたぼくはとしをかさねる。
きみはずっとわかいままだ。
きみは、いまのぼくをわらいますか。
きみなら、わかってくれるだろう。
だけどいまぼくにはあたらしいともだちがいる。
ほんとうは、きみにあてて書かなくても、いいのだ。
じかんがすすんで
ぼくはきみをわすれますか。
わすれない、
きみは光だったから。